田舎の風景が随分かわってきました。
シラサギなどの姿はまだ見かけますが、昔あたりまえだった田植えが見られなくなり、春にはトラクターが耕し、田植え機が器用に苗を植え、収穫期にはなぎ倒された稲穂を刈り取り、脱粒、中には精製、醸造して酒にまでしてくれるコンバインが活躍しています。
あと、農村で目立つのは、耕作放棄地、ビニールハウス、害獣防止柵、そして最近はメガソーラー、電気畑、人の姿は殆ど目にしなくなってきました。
新聞を広げると、クボタが遠隔で監視できる日本初の無人農機を2026年にも実用化するなんて記事がありました。
GPSをつかって定められた区域を走り回り、レーザーや超音波、AI内蔵のカメラで障害物を認識し、避けたり、撤去してくれるようで、日本のように狭い田畑でも実用化される目処がたったそうです。
価格は通常の農機に比べて2〜3割以上高くなりそうですが、食料自給率向上が課題となっている一方で老齢化が進む日本農業にとり、大きな福音、更には、同じく農地が狭いアジアへの輸出も期待できるようです。(この段落、ホントの話)
村長さん、田んぼが広々と広がり稲穂がゆれる昔ながらの原風景、素敵な村ですね、癒やされます。
そう見えますか? よく見てくださいよ、最近、村の人口が減りましてね。高齢化で仕方ないと思っていたのですが、最近は老いも若きもみんな村を出ていくようになりました。
農繁期になると、どこからともなく無人農機が走ってきて、畑で作業して帰っていきます。
県道を走ってくるだけでなく、空からドローンが飛んできて、種やら薬やらも撒いていくようです。
農家はみんな不在地主、近所のコンパクトシティーに住んで、デスクで無線操縦しているんでしょう。選挙は無投票で楽なのですが、村民数は185人だけ、税収なんてわずかな固定資産税だけでほとんどゼロ。役場の仕事は泥棒収穫機の監視と、こうしたマスコミや観光客の応対だけ、私の代で、お取り潰しですかね。