少し混んだ電車に乗ると、中はガラガラなのに入り口付近は混雑、見ていると入り口付近で頑として動かないお邪魔人間がいますよね。
バスはどうでしょうか。都市にもよりますが、例えば後にある入口で交通カードをピピッ、あとは前後に移動します。前方に出口があるのですから、入口で頑張っている必要はありません、自然の動きです。
そこで、素朴な疑問。なんで電車には入口出口がない?
バスで「後ろ乗り・前降り」「後ろ乗り・前降り」などの乗降分離が行われているのは、ワンマン運転だから運賃の回収・整理券の確認を効率化する必要性があるからのようです。
結論から言うと、一般的な電車(大型の列車)ではこうした「乗車口と出口の分離」はあまり行われていません。ただし、例外的に一部の路面電車や地方の1両編成のローカル線では、バスと全く同じ乗降分離システムが導入されています。
一部のワンマン電車は別として一般の電車で乗降口を分けないのには、以下のような理由からです。
1. 駅に「改札口」があるから
一般的な電車は駅舎に改札口あるので、電車に乗るドアで切符やICカードを確認する必要がありません。
2. 大量の乗客を短時間で乗降させる必要があるから
都市部の電車は、1両あたり3~4箇所の扉があり、1編成で数百人〜千人以上の乗客を運びます。バストは桁違いです。
すべてのドアを開放し、乗客が同時に乗り降りする方式が最も効率的です。
3. 車内での移動が難しいから
バスは車体が短いため、後ろから乗って前へ移動しながら降りるという一方向の流れがスムーズに機能します。
一方、電車は1両の全長が約20mもあり、満員電車で後ろのドアから乗って、降りるために前のドアまで車内を歩いて移動するというのは物理的に極めて困難です。
なあんだ、言われてみれば当たり前。扉の入口の陣取っている人たちに腹をたてるあまり、目が曇っていました。
そう言えば、乗り降りをスムーズにする目的で、山手線や埼京線、中央・総武緩行線、東急田園都市線などでは6つドア車が使われていました。でもこれは、1990年代〜2000年代の話、現在は廃止されているようです。理由わかりますか、ホームドアの設置のためだそうです。
その代わり、次のような工夫がされているのだそうです。
・ワイドドア(ワイドドア車)
ドアの数を増やす代わりに、1つのドアの幅を通常(約1.3m)より広い1.5m〜1.8mに広げた車両です。地下鉄東西線(2000系・15000系)や小田急線などで導入され、同時に2人が無理なく乗り降りできるように設計されています。
・両開きドアの高速化・制御技術
戸閉(ドア)の開閉スピードを最適化し、駆け込み乗車や荷物の挟まりによる再開閉ロスタイムを減らす制御が行われています。
・ドア周りの空間(立ちスペース)の確保
ドア付近の座席を一部削ったり、座席端の仕切り板の形状を工夫したりして、ドア横に人が留まりやすく(かつ奥へ詰めやすく)するスペースを拡大しています。
・ドア上の視覚インフォメーション(液晶ディスプレイ / LCD)
次に開くドアの方向や階段・エスカレーターに近い号車位置を事前に表示することで、降車客が直前に車内を移動し混乱するのを防いでいます。
・車内奥への詰め込みを促す吊り革・手すりの配置
ドア付近だけに人が滞留する「壁」現象(ドア溜まり)を防ぐため、通路中央部にも吊り革や手すりを増設し、立ち客が奥へ進みやすい環境を作っています。
駅ホームでも様々な工夫がこらされ、混雑緩和、スムーズな運行をたすけているそうです。
・乗車位置案内・カラーレーン(並列並び)
ホーム上に「2列整列」「4列整列」などの明確なペイントを施し、降りる人と乗る人の導線を自然に分離(「降車優先」の徹底)しています。
・交互発着(2つのホームを交互に使用)
主要駅で同じ方向の電車を1番線・2番線に交互に入線させる手法です。前の電車が乗降処理を行っている間に次の電車をホーム手前まで進入させられるため、駅全体での乗降時間を長く確保しつつダイヤの密度を維持できます。
・両側ドア開閉(降車専用ホーム・島式ホーム活用)
ターミナル駅(渋谷駅、新宿駅など)や一部主要駅で、列車の「左右両方のドア」を開け、片方を降車専用、もう片方を乗車専用とすることで、降車と乗車の動線を完全に分離しています。
・ホームドア(可動式ホーム柵)の開閉連動
初期のものは開閉速度が遅く停車時間を伸ばす原因になっていましたが、現在は車両の定位置停止装置(TASC)と連動し、列車が止まると同時に超高速で開閉するシステムに進化しています。
あ、やばい。テッチャンの血が騒いできた。こういうの鉄道マニアに聞くと、嬉々としてうんちくたれてくれることでしょう。