田園風景って好きです。
田舎に行くと、一面の田んぼに稲穂がゆれる風景、まさに日本人の原風景。
ところが、最近農村でめだつのが、太陽光パネ。働き手がいなくなって休耕地にしておくよりは、ということなのでしょうけれど、違和感たっぷりですね。とは言え時代の流れ、ビニールハウスがあたりまえになったのと同じように、そのうち目に馴染んでくることでしょう。
ところで、もう一つ、里山でごく普通の風景になったものに、害獣よけの柵があります。ただでも過疎化で暮らしにくくなっているのに、畑の周りを柵で囲わないとイノシシやシカに荒らされてしまうという悲しい現実。それどころか最近ではクマもウロウロするようになり深刻な話です。
イノシシやシカが跋扈するのは、人の手がはいらず山が荒れて食糧がなくなったからのようですが、よくいわれることとして、天敵の狼がいなくなって久しいので生息数が増えたということもあるようです。
秋田県農業委員会では、天敵の狼を復活させようということで、秋田犬を訓練、妊娠した個体には遺伝子改造をほどこすなどして、人工的に狼をつくることの検討をはじめました。
ただ、秋田犬は天然記念物に指定されているからまずいのではないか、高く売れるのにもったいない、などのほか、かって奄美大島でハブ駆除のためにいれたマングースが繁殖して手に負えなくなった轍を踏むのでないか、などの異論が出され、その実現はまだハードルが高いようです。
そこで、新たにうち出された施策は、鷲型ロボット(仮称、ワッシーくん)の導入。
ワッシーくんは、シカとかクマとか前もってセットされたターゲットに襲いかかり、まず目玉、ついで、他の部分に噛みつくことにより無力化させ、同時に里山に下りないよう牽制します。
ロボットやAI技術の昨今の目覚ましい進歩からみて、あながち無理では無いと思われ、コスト面も量産することによって解決しそうです。
全国の山村からの篤い期待をバックに開発は順調に進捗、ほぼ7割方完成しているようですが、ワッシーくんの動力源をターゲットとなる害獣に求めるため、消化メカニズムの設計に苦労しているとのことです。里山の皆さま、もう少しお待ち下さい。