今年は新年早々、北陸で大地震があり、大勢の人がお気の毒にも寒い中、家を失い、あるいは避難を余儀なくされました。
津波が迫る第一次避難では、取るものもとりあえず逃げるしかないでしょうけれど、時間的余裕が多少なりともあるときは、非常用備蓄が大事になってきます。今回特に思ったことは防寒対策、この部分はぬかっていました。我が家でも改めて、非常持ち出し袋の中身の見直しと入れ替えをはかりました。
非常用持ち出し袋の世話になって避難所生活するなんかごめんですが、一方で、日頃の生活、モノにあふれており、これをスリムにしたらどれだけ良いか。シンプリストでありたい、最近折りに触れそう思うようになり、コンサルをうけることにしました。
コンサル：まず、心構えが大事、先達に学びましょう。この写真に載っておられる方、リアカー1つが全財産です。
私： えー、あれホームレスじゃないですか。あんな生活が楽しいとは思えませんが。もう少しまともなのがいいです。
コンサル： じゃ、軽トラでの車中泊キャンパー、あれで日本一周しているひとがいます。
私： あれはロマンがありますね。私だってLCCを使って旅行するときは、7キロまでの荷物しか積めないので、バックパックひとつ。あれで地球一周なんてしたいですね。
コンサル： そうです、これを参考に、ゼロベースで積み上げてみましょう。いまのお住まいの広さは？
私：２LDKですが、狭くて窮屈なので、どうしても片付かない、３LDKにしたいところです。
コンサル：容れ物が大きいからものが片付かないのです。お客さんおひとりですし、１Kで十分ですね。
私：それじゃ入り切らない。
コンサル： 冷蔵庫、小さいのにしましょう。机と食卓は兼用でいいですね。クローゼットは1つで十分、ベッドはおいても良いけど、ソファーはやめて、疲れたらベッドに腰掛けましょう。エアコンは仕方ないけど１Kなら小型で十分ですね。テレビは捨てましょう。
私：クローゼット1つじゃ無理です。
コンサル：今から旅行にいくつもりで、夏に旅行に行くときと、冬に行く時のリュックを1つづつ用意してください。ほかの衣服は捨てましょう。
私： ちょっと改まった席に行く服と、喪服一式が必要だと思うのですが。
コンサル：葬式なんかでなくてよろしい、どうしても出るなら旅行先から慌てて駆けつけたふりしなさい。ま、黒の背広上下だけは良しとしましょうか。
私： 本はどうしましょう。キンドルで読むより紙の方が絶対良いです。それに持っている本、PDF化するの大変だし。
コンサル： いいカッコしても、お見通しですよ。俺はこんな本読んでいるんだと言うプライドは捨てましょう。どうせ1ページもよまないうちに寝てしまうのですから、背表紙が並んだところを写真で撮って壁にでもはっておきなさい。
私： アルバムや日記、記念品が。子供にも残したいし。
コンサル： たわごとはやめましょう。見ることなんかないでしょ。子供さんだって見ないこと保証します。残して喜ばれるのはお金だけ。
今、老人ホームに入っています。コンサルのアドバイスを貰ってあれだけスリムにしたのに、いまから考えるとまだまだ甘かった。今の私見てください。 整理ダンス1つだけです、持ち物は。
あともう一つ無駄をなくすとしたら、こうやってグダグダいっているジイさんその人です。
