新型コロナで久しく途絶えていた海外からの観光客が復活、消費額ベースではすでにコロナ以前を上回ってきたそうです。加えて8月10日に中国の団体旅行が解禁になったので、今後、順調な増加が見込まれ、関連業界の期待はたかまっています。
ただ、中国に関して言えば、もともと、海外旅行をする富裕層や中間層は、団体旅行を卒業、個人旅行を好むようになってきたのと、昨今の中国の不景気からみて、団体旅行はさほど増えないのではないか、また、昨今ネット購入も増えてきているので、かっての爆買いは期待できないのではないかという考えをする人もいます。
一方、かっての「爆買い」時代には、オーバーツーリズム(観光公害)が問題になりました。
特に団体旅行客は概して比較的低所得であり、経験も少ないので、行列に並ばない、ドタキャンする、大声をだす、タンを吐く、ゴミを捨てる、傍若無人に写真をとる、更には悪所にいって病気をばらまくなどと、マナーの悪さが目立ちました。まあ、我が国もかって、JALパックなどで、海外旅行に行きだした頃は、程度の差はあれ、おなじような悪評をふりまいていたようですが。
そんなこともあって、観光業者のなかでは、団体旅行の解禁を歓迎するどころか、もう来て欲しくないなどと言う人もでてきました。
このあいだ、久しぶりに渋谷に行ってきました。ドン・キホーテに行ったのですが、そこで、驚くべき光景を目にしました。
ちゅ、中国人が並んでいる!
団体旅行のメンバーと思しき人達が、おしゃべりもせず、静かにスマホを見ながらレジの列に並んでいるのです。
このあと行った回転寿司店でも、同じ光景を目にしました。なにか狐につままれたような気がして思わず翻訳アプリで聞いてみました。
なんでも、ツアーガイドからしつこく指導されているんだそうです。
このあと、街を歩いていると、時々中国語が聞こえてきますが、みんな一見では日本人と違わない。整然とあるいています。
なにか、ちょっと寂しいものを感じました。
彼らのマナーそっちのけのバイタリティーを、我々が失った何かをみるような、一面では懐かしむ気がしていたからでしょうか。
中国人=マナー悪い、あいつら最低、と思って優越感に浸っていたのを裏切られたからでしょうか。
あ、そうこうするうちにトイレに行きたくなってきました。
昔は、ビル陰のちょっと奥まったところで失礼していたんだけど、最近は、そういう空気じゃなくなってきました。不便な世の中になったもんだ、トイレ探さなくっちゃ。