2022年に世界81カ国・地域の15歳69万人を対象に経済協力開発機構(OECD)が実施した学習到達度調査(PISA)の結果が公表されました。これによると読解力は、シンガポール、フィンランド、日本、エストニア、韓国の順、数学的応用力は、シンガポール、エストニア、フィンランド、日本、カナダ、科学的応用力は、シンガポール、エストニア、日本、フィンランド、カナダの順で、日本は読解力で3位(前回4年前は過去最低の15位)、数学的応用力は5位(前回6位)、科学的応用力は2位(同5位)で3分野とも上昇しています。
これって久々の嬉しいニュースですね。シンガポールのように全部1位ってのもすごいですが、上位各国の直近の人口は、シンガポール572万人、フィンランド552万人、エストニア132万人、韓国は5182万人と、日本よりずうっと少ないわけで、日本の青年、たいしたものです。この調子で行くと、ゆとり世代の親を追い越す子供が続出、日本の未来は明るい。
「脱ゆとり教育」を進めてきた教育関係者や出版業界、図書館関係者たちの努力の賜物でしょう。
読解力について言えば、1980年代から1990年代までにかけてはいわゆる「本離れ」が進み、1990年代末に平均読書冊数と不読率は史上最悪の数字となっていましたが、2000年代にはV字回復を遂げ、2010年代になると平均読書冊数は小学生は史上最高を更新、中学生、高校生も微増ないし横ばいで、過去と比べて「本離れ」は改善されたとのことです。
本といっても、ピンキリでしょうけれど、まずは本を手に取り、自分で考えるという習慣をつけてもらう努力を今後も続けて欲しいものです。
3歳の子供をもつ夫婦の会話
― うちの子、折角絵本買ってきても、全然読まないな。
ー ほんとに、いくら読めといっても駄目なんですよ。
ー お前が、読み聞かせてやれば、読むようになるんじゃないか。
― 子供はね、親の真似をするの。あんたなんか、本読んでるのみたことない。
ー お前だってスマホばっかりみているしな。う~ん、反省。隣の町では、朝10分間自由に本を読む「朝の読書」(朝読)運動をしているそうだ。うちもやろうか。
ということで、買ってきた本が、母親は不倫小説、父親は競馬必勝法。
いいんです、幼児にはわかりゃしない、親がよみゃいいんです。もう少し大きくなると、親の本こっそり読んで、オンマちゃんに詳しい子供になったりしますけどそれも一つの進路開拓。