時々、介護職員による虐待がニュースになります。
中には質の悪い、というか心も悪い職員もいるのでしょうけれど、ほとんど動物化して手に負えない被介護者やひねくれて我儘な老人にたまりかねての犯行もあるのでしょう。
自分も親の面倒をみてもらったことがありますが、お世話になった職員のみなさま、肉体的にも精神的にも大変なお仕事と思いまた。
それなのに給料は安い、そう理解していましたが、実際の数字をみて驚きました。
厚生労働省によると、22年の介護職員の給与平均は29・3万円、看護補助者は25・5万円で全産業平均(36・1万円)よりも、5~10万円も低いようです。しかも、介護職員の23年度の賃上げ率は1・42%で、今年の春闘での平均賃上げ率(3・58%)より大幅に低いようです。
資格が要求される上、仕事が大変でなり手が少ない、そういうことなら、普通なら(経済学的には)賃金が高くなるのになぜなのでしょう。
介護職の報酬は、公務員のように公定されているわけではなく、事業者が自由に決めることができる筈ですが、介護報酬は、介護保険制度に基づき決められており、この水準が低いので事業者は人件費を抑えざるをえなくなるようです。
問題改善のため、介護保険制度に基づく介護報酬の改定がされ、介護職員の処遇改善加算が導入されており、2024年度の介護報酬改定では、その単価を月額2万円から2.5万円に引き上げることが決定され、介護職員の給与は、平均で月額6,000円程度引き上げられることとなるのだそうですが。
「令和4年賃金構造基本統計調査」ほかにより、現業系の平均年収をしらべてみました。
介護職の平均年収は正社員で362万円、非正社員で246万円となっています。(先に上げた数字は、2022年)
体力勝負のいわゆる「ガテン」の世界はどうでしょうか。工事作業員 420万円 花形ともいわれる、重機オペレーターでも460万円だそうです。
最も基本的な食料生産にたずさわるところでは、(事業形態や税金の捕捉の差は捨象して)漁業370万円 農業340万円
サービス系では、美容師は290万円、飲食店従業員300万円(高級レストランで500万円といわれます)
バスの運転手は430万円、タクシーだと390万円。
一方、営業職では、正社員で520万円(非正規で290万円)
私、気づきました。
エッセンシャルな仕事ほど報酬が低い。
これからお仕事に就く人、手足体をつかう仕事は損ですよ。口先、指先(パソコン)でお仕事するのがお勧めです。
スポーツで体鍛えるのも良いですが、お友達との無駄話やスマホ操作で口先、指先を鍛えること。あと、アゴも鍛えたほうが良いですね。アゴで人を使うのが一番実入りが良いようですから。