嘘八百3千丈、またバカなこと考えた(別宅)

ヒマにあかせてバカなことばかり考えています。思いついたら何でも書き込む、内容の真偽は保証出来ません。(2023年3月現在試行中に付き申し訳ないですが、「amebaブログ」と重複投稿中です。)

漢字文化圏の復活をめざして

 

子供の頃漢字の書き取りテスト、苦手でした。

会社退職したあと、知人などで漢字検定にチャレンジするのを見て、僻みからボケ防止ならもっと気の利いたことやれよ、なんて思っていました。

そうは言っても知らず知らずに漢字は身についていますが、昔の字なんか全然読めない。加えて、最近、漢字変換機能に頼り切って、ますます漢字がかけなくなっている。多分多くの人がそうでしょう。

 

現在日常的に漢字を使用している国は、中国、台湾と日本くらい、あとはシンガポールはじめ世界にちらばる華僑の社会だけだそうです。

もともと、漢字文化圏(中国と漢文を媒介として中国文化を取り入れた国々が構成する地域)は、中国、台湾、北朝鮮、韓国、ベトナム、そして日本の6つの国ですが、北朝鮮では漢字は廃止してハングル専用に踏切りましたし、韓国でもほぼハングルのみを使っています。ベトナムではローマ字を採用しています。 (ここまではホントの話)

 

字をコミュニケーションツール、記号と捉えるなら、世界中ローマ字にしたら良いのでしょうけれど、言葉にはその背景に民族の歴史や世界観があるわけで、比較的ご近所でもハングル、タミル文字、クメール文字、タイ文字、ビルマ文字キリル文字(ロシア)などそれはそれで尊重されるべきものなのでしょう。国外からの旅行者泣かせではありますが。

 

今、台湾情勢をめぐって緊張の度をましている東アジアですが、相互理解を深め、緊張を緩和するための方策として、共同で漢字普及運動がスタートしました。

 

まずは3国間(中共にいわせれば2国と1地域)で字体と意味の統一をはかること。

漢字と言っても、日本で進化した「国字」、中華人民共和国建国後簡略化された「簡体字」、台湾で使われている「繁体字」があり、それぞれが微妙に異なり、例えば炊飯器は、台湾では電鍋、中国では电饭煲、火曜日は台湾では星期三、中国では周三。

中国人との筆談で誤解されるのが、娘(母親)、爱人(旦那さん、奥さん)、老婆(奥さん)、湯(スープ)、勉強(強制)、床(ベッド)、大丈夫(男らしい)、暗算(悪だくみ)、汽車(自動車)、手紙(トイレットペーパー)など。

これらの障壁を克服、ポケトークなど翻訳ソフトに頼らなくても筆談で意思疎通ができるようになれば素晴らしいですね。

 

この画期的なプロジェクトは、西欧各国、特に英語圏からは疑心暗鬼でみられましたが、3者間ではまずは和気あいあいでスタートしました。

 

まず、どこの字体に統一スべきかという基本的な部分について。

中国側から多数決で決めようとの提案もありましたが、古典が読めなくなる、将来的にベトナム朝鮮半島に漢字復活を求める時にうけいれられやすいという台湾の主張がとおり、繁字体をベースにすることになりました。正直、ちょっとつらいですが、かえって覚えやすいという説もあるし、書くのもワープロがやってくれる。

意味の違いについては、和製英語が氾濫しているのに大きな問題にはなっていない、それぞれの国の文化も異なるので、お互い違いがあることを理解して方言として許容しあえば、無理に統一しなくても良いのではという日本の主張が通り、一応の決着を得ました。

 

ところが、ここに来て、例の強権国家が衣の下の鎧を見せてきたため、座礁仕掛けました。

中国が言うには、漢字はじめ文化のルーツは中国にあるのだから、今後、中国共産党指導のもと、3者間の教育システムを統合、将来的にはすべての経済や政策の一本化を図るべきだとのこと。

当然ながら、猛反発がまき起こりました。

台湾からは、もともとの漢民族は台湾にうつったもの、お前らは満州やモンゴルなどの寄せ集めにすぎないとの反論。

日本からも、漢字の本家と言っても、そもそもあなた達の使っている人民、共和国、共産主義、革命、文化、経済、政策なんて、その言葉、みんな日本製ですけど、との指摘が出され、やや険悪なムードに傾いてきました。

 

最後にこれを救ったのが、つぎの提案。

いわく、とりあえず、棚上げしておいて、先に、ベトナムと朝鮮2カ国に債務の罠にかけたり、圧力をかけて、漢字を復活させよう。

やはり、中をまとめる最善の方法は、外に敵をもうけることなのですね。