今海外からのお客さんが増えているそうですが、香港、台湾、シンガポールなど南の国からこられる方々に大人気なのが雪国。
そりゃ雪に憧れる気持ちはわかります。
自分の国では着ることのないスノーウェアに身をつつみ、雪の上で自撮り。インスタ映えもしますよね。
パウダースノーで人気の高い北海道ニセコ町で一番多いのはオーストラリアからのスキー愛好者、あちらでは夏なので、雪を求めて来日、現地に長期滞在、中には住み込んでスキーインストラクターやホテル、飲食店などのアルバイトしながらウィンタースポーツを楽しむんだそうです。そして、それに次いで多いのは香港、中国、シンガポール、台湾からの観光客、こちらは真逆で雪が珍しいので来るというわけ。
ニセコの他にも、長野県白馬、群馬県草津温泉、富山県の立山黒部アルペンルート(春ですが)、山形県の蔵王温泉、岐阜県の飛騨高山、新潟県の湯沢なども東南アジアからの人気観光スポットになっているようです。
さて、観光客には楽しい雪国ですが、観光でウハウハの地域はともかく、多くの人たちにとってはこの時期、雪に閉ざされた生活がつづきます。そして何より大変なのが玄関前の除雪作業と雪下ろし。豪雪地帯では毎年転落事故、雪崩れや落雪による事故、除雪機械や車両の事故といった事故が頻発、多い年では年間1,000件以上の事故が発生し、100人以上が亡くなることもあるのだそうです。そうした大変な作業ですが、多くの集落は高齢化しておりこの重労働を高齢者が担わざるを得ないという状況です。
そんななか、光明が見えてきました。
ひとつは若者たちのIターン、雪国移住の動き。そして今、大いに期待されているのが、雪下しツアーの受け入れです。
例えば台湾の旅行社では、「あこがれの雪と格闘!!宿泊費は無料です」なんてキャッチにスコップ持って雪に埋もれて笑っている女の子二人組の写真をつけた広告を出して、募集しています。
さすがアジアの若者、根性と体力があって頑張ってくれます。そうは言っても3日で音をあげてしまいますが、それでも大助かり、若者たちも暖炉を囲んでのおじいちゃん、おばあちゃんとの交流、おもてなしに満足して帰っていくのだそうですよ。