嘘八百3千丈、またバカなこと考えた(別宅)

ヒマにあかせてバカなことばかり考えています。思いついたら何でも書き込む、内容の真偽は保証出来ません。(2023年3月現在試行中に付き申し訳ないですが、「amebaブログ」と重複投稿中です。)

フグは陸で穫れるもの、鶏は海で育てるもの

今どき、スーパーなんかの魚売り場では「養殖」「天然」などと表示され、養殖物が当たり前になってきました。

 

ここで言う「養殖」は正式には海面養殖ですが、産出額ベースの国産魚介類市場規模の1位の品目はぶり類で、その額は年間1,288億円にもなるそうです。

 

(おもな魚種と産地)

1位    ぶり類    1,288億円    鹿児島(432億円)、愛媛(195億円)、大分(193億円)
2位    のり類    942億円    佐賀(246億円)、兵庫(176億円)、福岡(174億円)
3位    まだい    536億円    愛媛(291億円)、熊本(77億円)、高知(53億円)
4位    くろまぐろ    506億円    長崎(169億円)、鹿児島(81億円)、高知(55億円)
5位    かき類    350億円    広島(175億円)、宮城(33億円)、兵庫(29億円)

 

我々って変な自然信仰があるので、天然物を珍重しますが、抗生物質乱用さえしなければ養殖のほうが寄生虫のリスクは少ないし、実は美味しかったりします。(← 高い天然物を買えない貧乏人の僻み)

 

ところで、海のないところでフグなんかが養殖されているという話を聞きました。

魚やその他の魚介類を陸上の設備で育成する方法を陸上養殖といって、伝統的な海上・河川上での養殖と異なり、陸上養殖では環境をより厳密に管理でき、持続可能な方法での養殖が可能になるという利点があるそうです。

そういうことで、ここ急速に伸びてきており、24年1月時点での参入企業は660社超が取り組んでいるそうです。

 

例をあげると次のとおりです。(カッコ内は運営主体)
鳥取県岩美町 サバ(JR西日本)、栃木県那珂川町トラフグ(夢創造)。沖縄県伊平屋村 ヤイトハタ伊平屋村漁協)、三重県津市 大西洋サケ(ソウルオブジャパン)、千葉県木更津町 ニジマス(FRDジャパン)、福島県西白河郡 ニジマス(林養魚場)、茨城県つくば市 チョウザメ(フジキン)、新潟県妙高市 バナメイエビ(IMT Eng)
その他、ヒラメ、サクラマス、カワハギ、ハタ、サバ、エビ、アワビ、と、結構広範囲で取り組まれています。

現状では高い技術とコスト、エネルギー消費がネックになっていますが、環境負荷が少ない、他の生物の生息地を奪わない、病原菌や寄生虫を抑えられる(抗生物質の使用を減らせる)、消費地のそばで生産できるなどとメリットも多く、将来の食料安全保障の観点からも(飼料は輸入頼みですが)、どんどん進めてほしいものです。  (ここまではホントの話)

 

一方、逆の動きもあります。

陸上で「養殖」されていたものを、海で「養殖)しようという動きです。

 

ご存知のように、最近、しばしば鶏インフルが発生、養鶏業者は対策に悩まされています。一端発生すると、感染増大を防ぐため全数殺処分、悲惨なことになります。消毒や鶏舎の隔離につとめていますが、野生の鳥がウィルスを持ち込むのはなかなか防ぎきれないのが実情です。

そういうわけで、ここに来て、海上で飼育したらどうだろうかという案がもちあがっています。

洋上発電の設備を一部流用し、プロペラの下からビニールシートで覆い、大型のビニールハウスを作成、その中で飼育しようとするものです。すでに、洋上風力発電を手掛ける日立造船との間で契約が結ばれ、試験運用を開始いたしました。

ゆくゆくは、もっと安全な水面下で飼育する海中牧場も手掛けたいとのことでした。