週刊新潮11月23日号、30日号と2回に渡って面白い記事が載っていました。
「次の子が産みたくなる保育とは、やまなみこども園の秘密」と、やや大げさな見出しのものです。
熊本の保育園の話なのですが、先生たちも子供と一緒に、というか率先してドロ遊びやザリガニ捕りなどを楽しむ、シロツメグサなど食べられる雑草を採っては料理して食べる、そうすると子供たちも好奇心満開、五感をフルにつかって動き回り、のびのびと育ち成長していく。そういう姿が描かれています。
成功の秘訣は、どうやら、保護者たちとの信頼関係があるからで、親たちも保育園側と一体になって楽しみながら子育てをしていることにあるようです。
ここを視察してきた園長先生、いたく感銘をうけ、早速自分のところでもと、はじめてみました。
子どもたちも、最初はとまどいながらも、やがてついてきてくれました。やれやれ成功。うちにもマスコミ取材に来るかな。
ところが、時がたつにつれ親たちが猛反対。
― 毎日泥んこになって帰ってきます。洗濯物が山程。堪忍してください。
― うちの子ザリガニに噛まれて、破傷風が心配です。どうしてくれます。
― おなかこわしたんですが、変なもの食べさせたんじゃないですか、食中毒になったら誰が責任とってくれるんですか。
こうなるとマスコミは現金なもの。デタラメ保育といって週刊誌に書き立てる始末。
園長先生、マスコミやモンスターたちへの対応に窮してつい本音を出してしまいました。
そんなに心配なら、もっと子供をつくりなさい。
動物たちは、たくさん産んで、生き残った子供だけが大人になり、次の世代に命をつなぐのです。
生き物はこうやって、自分たちの子孫を進化させてきたのです。
一人っ子を猫可愛がりしていたら、ろくな大人になりません、それではあなたの子孫はドンドン退化してしまいますよ。
そう、「次の子が産みたくなる保育」をしているというわけです。