いやあ、狂ってきましたね。
2014年に「反スパイ法」が施行されて以降、日本人がスパイ行為に関わったなどとして当局に拘束されるケースが相次いでいて、これまでに少なくとも17人が拘束され、うち9人が非公開裁判で実刑判決をうけて服役しているということです。
加えて、最近、外相、国防相と重要閣僚が失踪(粛清? 失脚? 逃亡?)するなど、国内政治自体にも予測不能な不気味な動きが出てきています。
旅行いきたかったけど、これじゃ、うっかり中国に行けないですね。
そうかと思えば、最近の報道によると、服装に関する規制が強化されそうです。
治安管理処罰法を改定、「中華民族の精神に悪影響を与えたり、感情を傷つけたりする」衣服やシンボルを身につけたり、他人に身につけさせたりした人について、最大で15日間拘束され、5000元(約10万円)以下の罰金を科される可能性があるとする条項をくわえることになるのだとか。
これ、誰がどう解釈するかによって、どうにでも適用されるわけで、改定前の昨年も、蘇州で日本の着物を着た中国人女性が当局に拘束されたとのニュースがあります。
日本料理店なんか、店員に着物着せたり、日の丸を掲示したら危険でしょうね。もちろんコスプレなんか破滅行為です。
さて、10月1日は中国の国慶節、中国共産党の建国記念日ですが、これに先立ち、29日金曜日から休日に入るようです。旅行プランや、着飾って宴会をようかなどを考えていた富裕層、休みの間どうやって食いつないでいこうかと考えていた貧民層、みんながアッという出来事がありました。
テレビの前に姿を表した習近平主席が、なんと人民服を着ていたのです。もちろん、取り巻きも全員。
大変だ、みんな人民服着ている。首席だけでなく、高官も、下っ端も。まだ国慶節の祝典の場ではないのに。まさか。
この不吉な予感は的中しました。
街で売られていた背広はじめ、洋服類は一斉に姿を消し、人民服が並びだしました。
愛国心旺盛の人々が、直ちに、これを着るようになったのは言うまでもありません。