今日7月17日は海の日。
明治天皇が東北地方を巡幸されたあと「明治丸」で青森から函館を経由して横浜に帰着されたのがその由来で、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国家日本の繁栄を願う」ための祝日だそうです。
その由来云々には、思想的に異をとなえる方もおられるかとは存じますが、趣旨はすばらしいですね。若い頃、高坂正堯さんの「海洋国家日本の構想」という本を読んでワクワクしたのを思い出しました。
ところで、2020年JETROによると祝祭日の数は、G7の中では、日本18日とダントツの1位だそうです。(以下、カナダ、イタリア12,米国、フランス11、英国(地域により9-11)、ドイツ9、G7以外では、宗教行事などにより20を上回る国もいくつかあるようです。)
海にかぎらず、日本は自然の恩恵の豊かな国だと思いますが、一方で時に大災害が発生します。
神道の世界でいう、荒魂(あらたま、あらみたま)・和魂(にきたま、にぎたま、にきみたま、にぎみたま)の両側面とでもいいましょうか。
それなのに、今の祝祭日は、祝うべき日ばかり。片手落ちではありませんか。
なぜ、大災害の記念日が祝日にならないのでしょうか。過去の負の歴史を反省し、災害への備え、広義の安全保障を考える日があっても良いのではないでしょうか。
政府はこうした趣旨を踏まえ、災害の記念日も祝日にする方向で検討をすすめております。
労働界や観光業界からは歓迎の声が上がる一方、実業界からは、労働不足が喧伝される折、世界トップクラスの祝日数を更に増やすのかという声もあがっていますが、今後、デジタル失業が増えそうな情勢でもあり、休みを利用してリスキリングをすすめ、ワークシェアをする方向に持っていきたいというのが政府の説明です。
候補日は次のとおりです。
1月 阪神淡路大震災(1月17日)
4月 沖縄強制集団自決(4月1日)
8月 原爆(8月6日、9日) 終戦ーポツダム宣言受諾、「終戦の詔書」放送(8月15日)
9月 関東大震災(9月1日) 敗戦ー降伏文書調印(9月2日)
このほか、噴火、集中豪雨、台風など、地域ごとに決めることも認めることとするそうです。
さて、連休も増えるでしょう、さあどうやって使おうかな。先立つものがあればの話ですが。