最近、若者中心にキャッシュレス化がすすみ、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%に達したそうです。
90%を上回る韓国をはじめ、主要各国では40-60%に達しているそうで、まだまだ低いですが、2019年は26.8%ですから、長足の進歩です。
私自身、いままで小額の支払いをクレカでするのは迷惑かとためらっていたのですが、最近ではタッチ決済のクレカや、SuicaやEdyといった非接触型の電子マネーを使うようにしており、財布の中は、1万円札数十枚だけにしています。1万円札で財布がいっぱいになるのは嬉しいですが、小額の硬貨で財布がいっぱいになるの、嫌がる人多いですよね。
その、ともすれば邪魔者扱いされる硬貨ですが、製造コストは2018年の推計では次のとおりです。
1円硬貨 アルミ100% 原料価格 0.29円 製造原価 3.1円
5円硬貨 銅60% 亜鉛40% 2.28円 製造原価10.1円
10円硬貨 銅95% 残り亜鉛、錫 3.5円 製造原価12.9円
50円、100円硬貨 銅75% ニッケル25% それぞれ3.75円 4.5円 製造原価12.1円、14.6円
500円硬貨 銅72% 亜鉛20% ニッケル8% 5.19円 製造原価19.9円
(出典: MUFGの「お金の育て方」というサイト 2018年現在)
一方、お札の方は、1枚17円(別のサイトによれば23円)と推定されています。
つまり、政府としては、1円玉、5円玉、10円玉は採算割れ、それ以上の硬貨、お札は、出せば出すほど儲かるというわけですね。(お札は日本銀行が発行していますが、これは「独立行政法人国立印刷局」に費用を払って印刷してもらっています。)
さて、渋沢栄一の新1万円札は7月3日から発行されることになり、気の早い人は1番乗りを目指してもう銀行の前に泊まり込みをしているようですが、同時に1000円硬貨が発行されるのをご存知ですか。
日本ではごく例外的(2010年の記念硬貨で坂本龍馬がつかわれたとか)にしか、肖像はつかわれていませんが、外国では英ポンドにチャールズ王子が、米1ドル硬貨には歴代の大統領が使われるなど、結構普通にあります。
日本で使われない理由は、例えば天皇陛下を硬貨につかうと、人々の手垢にまみれたり投げ銭されたりして、恐れ多いというのが理由だそうです。
ということで、財務省のポチとも揶揄されている岸田首相は、それなら私がと名乗り出たのですが、さすがの財務相も貨幣の信用をなくしては大変とばかりに猛反対し、結局、ポチの肖像を使うことにしたようです。
外人が見たら日本の元首は犬かいな、とおもうでしょうけれど、可愛くて人気がでるかもしれません。どうなるかは7月までのお預けワン。