テレビ見ていたら、イタリアだったか、古美術の修復作業を紹介していました。
現代の進んだ道具や薬品をつかいながらも、根気のいる作業を長期間続けておられます。
長年の動乱などを経て今なお残っている人類の貴重な遺産、これを後世に引き継ぐ大変意義のある作業です。
でも、へそ曲がりの私は、別の角度から考えてみました。
古典文学のように、長い年月を経て読みつがれ良いものだけが選びぬかれ残っているというケースもあるのでしょうけれど、コピーでなく現物の場合、たまたま残って希少になったから必要以上に評価されているのでは。
特定の時代に天才があらわれることもあるでしょうし、時代の空気、パトロンの有無により、特定の時代に名作が多発するとは思えますが、普通考えると、人口比で一定の「名作」が出るはず。
ということで、いくつか有名なものについて、生まれた時の当時の世界人口を見てみると、
・ボッティチェリ(イタリア,1445-1510): 約4億人
・レオナルド・ダ・ヴィンチ(イタリア,1452-1519):約4億人
・ミケランジェロ (イタリア,1475-1564): 約5億人
・ラファエロ (イタリア、1483-1520): 約5億人
・レンブラント(オランダ,1606-1669): 約5億人
・フェルメール(オランダ,1632-1675): 約5億人
・ミレー(フランス,1814-1875): 約12億人
・モネ (フランス、1840-1926): 約15億人
・ルノワール(フランス,1841-1919): 約15億人
・ピカソ (スペイン、 1881-1973): 約20億人
日本では
・葛飾北斎(日本,1760-1849): 約9億人
・東山魁夷(日本,1908-1999): 約20億人
今の人口は80億人、単純な比率でいうと、ダビンチやミケランジェロの時代の20倍の天才が出現して名作が生まれているはずです。
考古学の立場で発掘して昔を知るのは理解できますが、壊れたものは壊れたもの、大金と膨大な労力を掛けて古美術を修復するのやめませんか。古いものばかり集めていないで断捨離しましょうよ。それより、今この世の中にいる不遇の天才を見出して、支援することのほうが大事じゃないのかな。
(芸術音痴がこんなこと書いたら顰蹙買うだろうな)