昔、酔っ払って会社帰りの電車の中で寝てしまい、いつもの駅で下りたのですが何故か反対方向のホームだったなんてことがありました。昔は長距離の夜行列車があったので、東海道線に乗って目が覚めたら岐阜県の大垣だったなんて話や、翌朝、青森から会社に電話してきた猛者がいたりしました。
今でも、高尾や熱海や土浦なんかまで行ってしまったなんて話を聞きますが、まあ、大飲飲む人も減ってきたので酒の上の寝過ごしは大分減ってきたのではないでしょうか。
でも、そうでなくても電車の乗り間違いって、誰でも経験ありますよね。
いいや、おれにゃそんな経験ないって仰るのは、山の中におすまいのお方。
特に首都圏では鉄道会社同士の相互乗り入れが盛んになり、便利になった反面、どこに行くのか、どの電車に乗ったら良いのか、分かりにくくなりました。加えて、鉄道会社ごとに、準急、急行、特急、快速、特別快速、通勤快速、区間快速等々とわけがわからない。おまけに会社によって速さの順位が異なったりする。
そういうわけで、ウロウロしてしまったという経験をお持ちのかたは多いと思いますが、こうして乗り間違いをしても、通常すぐ気づき、多少の時間ロスですぐリカバーできます。
一方、冗談ですまないのが、思い込みによる誤乗。なにしろ本人は信じて疑わないのですから、発覚が遅れ大きな痛手をこうむります。
最近、京浜急行電鉄の「エアポート急行」が「急行」に改称されました。訪日外国人旅行者の誤乗を防ぐこと、などが改称の理由だといいます。羽田空港には京急で行けと教えられた外人さんたちが、エアポート急行という名前と、車体に書かれた飛行機マークを見て乗り込むのですが、このエアポート急行なるものは必ずしも羽田空港を発着せず、例えば品川から逗子なんかに行ってしまう編成があり、可哀想な目に遭うというわけです。
流石に、日本語のわかる我々は行き先表示でわかるのですが、その代わり、漢字の早合点なんかでの誤乗をおこすようです。
かっては切符を買う時、時刻表や駅の路線図をみて、感覚的に理解し、切符を買っていましたが、今の時代、ネットで検索してスイカやパスモ、イコカなどの交通系ICで乗車する。だから、入力段階で間違えるとそのまま気づかずに間違った場所にいってしまいます。
いちばん有名なケースは、地方からお台場のイベントを見に、青海(あおみ=東京都江東区)をめざして、青梅(おうめ=奥多摩の青梅市)に行ってしまうケース。これ、ホントによくあるんだそうです。
さすがに、青海(おうみ=新潟県)に行ってしまうことはないでしょうけれど。
WEBで調べると、こういう間違いやすい例が沢山載っています。いくつかあげますと、
◯ 全然違う場所に行ってしまい、ダメージが大きい例
・赤羽橋(東京都港区)にいくつもりが赤羽(東京都北区)
・鷺ノ宮(さぎのみや=東京都中央区)にいくつもりが鷲宮(わしのみや=埼玉県久喜市)
・五反田(東京都品川区)と五反野(東京都足立区)
・千川(東京都豊島区)と仙川(東京都調布市)
◯ なかには同名のもののあります。 でも、そうそう間違えないでしょうね。
・福岡(福岡県、富山県)
・高松(高知県、石川県)
・我孫子(千葉県)、あびこ(大阪府)
・霞が関(東京都千代田区)と霞が関(埼玉県川越市)
◯ 同じ字で読み方が違う例もあげましょう。これもまさか間違えないでしょうけれど。
・日本橋(にっぽんばし 大阪市中央区)と 日本橋(にほんばし 東京都中央区)
・高田(たかだ 新潟、奈良)と 高田(たかた 神奈川 香川 福岡)そして 高田(こうだ 長崎県)
◯ もともとの駅名に新がついたりしているケースは、間違えても被害は少ないと思われます。
大阪と新大阪 横浜と新横浜 木場と新木場 大塚と新大塚 海浜幕張と幕張
川越と川越市 浅草と浅草橋 厚木と本厚木 目白と目白台 新宿と西武新宿
甲子園と甲子園口
◯ 阪神間では3路線が並行して走っているので、同じ駅名でも路線によってかなり離れた場所に行ってしまいます。
尼崎(阪神、JR) 西宮(阪神、JR。阪急は西宮北口) 芦屋(阪神、JR。 阪急は芦屋川)
◯ そもそも信じて疑わないケース
・草津温泉(長野原草津口)をめざすつもりが、滋賀県の草津に行くケース。万一間違えても、滋賀県の草津にも温泉があります。
国内ならまだ良いです。
アメリカフロリダ州オーランドのディズニーワールドにいくつもりで、ニュージーランドのオークランドに行ってしまった人、そんな人いないか。