昨日、お医者の話書いたので、またお医者のはなし。
はじめっから話が飛びますが、健康のために無農薬野菜にこだわっているんザマスとおっしゃる方が一定数おられます。
自分で作物育てたらわかることですが、無農薬なんかでは、あんなきれいな姿をした野菜を沢山育てるのは無理。(最近は清浄栽培、工場生産も増えてきましたが)お百姓いじめのたわごとだと思っています。
そういうお上品な方に限って、ちょっと蚊が飛べばシュー、ゴキブリ見たらシュー、シュー、シュー。洋服ダンスにはパラゾール、ベッドの下にはダニよけシート。そしてちょっと風邪ひいたり腹こわしたら薬飲む。世界に誇る医療保険制度があるおかげで、経済的負担が少ないのを良いことに、すぐ医者に行く。
そんなわけで、医療費って結構な金額です。2008年度の数字で少し古いですが、人口ひとりあたりの国民医療費は
総数 27.3万円 うち一般20.3 歯科 2.0 薬局調剤4.2
65歳未満 15.9万円 11.4 1.7 2.5
65歳以上 67.3万円 51.7 3.0 10.5
(自己負担は、その1~3割、ちなみに保険料支払いは若い層が高く、20歳から60歳ごろまでは支払い超)
*2022年のOECD諸国との比較では、GDPに占める医療支出の割合は米、独、仏に次ぎOECDで4番目、政府支出に占める公的医療支出の割合は一番高い
こうして見ると、65歳未満でも毎月1万円以上使っていることになります。そしてさり気なくカッコ書きしていますが、60歳未満の働いている層では健康保険料の支払い額が医療費を上回り、老人になると逆転して「元を取る」ということになっています。
私、概ね健康だからこんなこと言えるのかもしれないけど、みんな医者にかかりすぎじゃない?
医療保険は保険なのだから、生まれつき虚弱な方や不幸にして大事故や重病になった方がお金を心配することなく医療を受けるためのもの、普通に生活できている人が、やたらと医療のお世話になったら医療費は嵩むばかり。
個人の立場から見ても、風邪や腹痛など原因がはっきりしていて時間とともに治るものおなら、医院にいって長時間待って他の病気を移されたりするより、栄養取って家で安静にしていたほうがマシ。
ほどほど元気な人は医者に行くのをやめたほうが、健康に良いかも。
昨年末露見した裏金問題で、政治資金改革を迫られ、医師会からの献金が細ってしまった政府は、医師会への遠慮がなくなり、来年から医療制度の改革をするようです。
これによると、まず、欧州のいくつかの国やカナダに倣って、尊厳死制度が採用されることになります。
また、今まで重篤なほど医療費がかさんでいたのを逆転させ、症例が軽いほど診察料を高くすることになります。更に、高齢者の保険適用自己負担比率を年齢とともに最大10割まで引き上げ、1週間を超える延命治療は保険適用を停止することになります。
一方、いちいち政府の言う事にしたがうのは嫌だ、自分の体のことは自分で考えるという人たちの間で、保険によらない自由診療が普及してきました。
この中で、格安でよく治ると評判のお医者さんの事例をいくつかあげてみましょう。
なに、風邪を引いたと? ではこの薬をのみなさい。必ず夜8時までに飲んで、その後すぐ寝ること。
と言って渡された薬、お薬手帳みたら、聞き慣れないカタカナ名の薬でした。曰く、プラセボ。
なに、最近鬱状態ですと? では、これを持ち帰って、お使いください。
と言って渡された袋をあけると、喜劇映画のDVDおよびお笑い動画配信サービスのメニュー表がはいっていました。
疲労でなんとなく体調がすぐれないと? ではこの薬をご自宅で毎晩食事前に1服、2服、ご自分の判断で効くまでお飲みください。ただ、そのあとは安静にして外出しないように。
と言って渡された水薬、なにか馴染みのある香りがする。あ、そうか、だから外出して運転するなって言ったのか。百薬の長とは言いますが。
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