台北に旅行したのですが、台北郊外の観光地から戻るバスの中での話です。前列に乗ったので運転手の様子がよく分かるのですが、不必要にギアを変える、セカセカとあちこちの機器を触る、そのうち頭を掻いたり、伸びをしたり、水を飲んだり、そうか、先生、必死に眠さをこらえているんだな。
行きに市内から乗ったバスと同じ運転手さんだったので、片道1時間あまりの山道を3往復以上はしている様子。
眠いときはちょっと休んで仮眠をとるのが一番と言いますが、と言って途中で勝手に休憩する訳にはいかない、プロの運転手って大変だなと思いました。
私も結構長距離ドライブするほうなのですが、一番の悩みは眠気対策。
前の日によく眠っていても、食べすぎないようにしても、眠気は容赦なく襲ってきます。もちろん、早めの休憩がベストですが、休憩とってもすぐ眠くなるし、そう休んでばかりいられないこともある。
観光バスの運転手さんは、定期的な小休止が組み込まれていても、そのサイクルどおりに眠気がくるわけではない。長距離夜行のトラックの運転手さんは客を乗せていなくても、鮮魚なんか運んでいたり納期が厳しかったり、理屈通りに休んでいたら商売になりませんよね。プロの皆さん、どうしているのでしょうか。
JAFの調査結果および、プロドライバーの意見を参考にしたコメントを付記します。
1 駐車してひと眠り/23.1%
ー 15から20分程度が最適とのことですが、それができりゃ世話ないわな。
2 車から降りて、体を動かす/22.8%
ー 指圧もおすすめです。中指の人差し指側の爪の生え際にある「中衝」を押す、耳を引っ張るなど。
3 コーヒーやお茶を飲む/15.7%
ー ほかに,糖分の多く含まれた飲み物、できれば吸収を助けるビタミンB1を多く含む食品を取ると良いそうです。
4 ガムを噛む/13.5%
ー スルメ、昆布なんかもよろしいようで。
5 とにかくガマン/6.3%
ー 強い意志力が必要で、常人だとつい意識が飛んでしまいますので、おすすめしません。
6 停車中に体を動かす/5.1%
ー 赤信号のときモゾモゾと動いたり伸びをしたり。
7 体に刺激を与える(つねる、頰をたたく等)/4.6%
ー 冷却シートやおしぼりで顔を拭く、頭や顔を叩く、ツネる。アロマスプレーなんかもよろしいようで。
8 歌を歌う/4.6%
ー 同乗者がいれば会話するのが一番。でも助手席で先に眠るやつがいるんですよね。
9 その他/ 2.3%
ー 刺激的なこと考えて脳に刺激を与えるなど。
10 市販のカフェインドリンクを飲む/ 1.4%
ー 3番目と同じですよね。カフェインが効くまで15~30分のラグがあるそうですので、お早めに。
11 辛い・酸っぱいものを食べる/ 0.6%
ー 唐辛子なんて声もありました。
このうち「歌を歌う」は、全体では8位、4.6%ですが、24歳以下では2位(19.7%)、年齢とほぼ反比例して若い方が歌を歌っていることが判明したそうです。(2022年の記事、調査対象不詳、多分会員でしょうからプロは含まれていない?)
ほかに、こんなのがありました。
◯ 窓をあけて外気をいれる これ基本中の基本ですね。
◯ スマホの画面をオンにして自分に光を当てる。LEDライトには眠気を防止する効果があるのだそうです。
◯ 「居眠り防止アラーム」中でも耳にかけるタイプの「補聴器型」は、一定以上頭が前方に傾くとセンサーがはたらいてアラーム音で起こしてくれるそうです。ネットで検索すると1000円前後のものから数万円のものまで、色々でてきます。
なお、現在はトラックメーカーが居眠り防止装置を開発、安全装備のひとつとして搭載してくれているそうで、主流はカメラ機能によって目の焦点を確認し、アラームを発するもののようです。
さて、色々調べ、上記のオーソドックスな対策をとりましたが、今ひとつパンチがない。
最後にあるベテランドライバーの秘策をご紹介します。
◯ 下半身裸になるんだ。トラックだと背が高いからわからないだろ。
ー え、大丈夫? トラブルあって車からでることになったらどうするんですか。でも、裸足になるのは良いかも。
◯ 大声で怒鳴りまくるんじゃい。
ー 外気入れるために窓開けて走るって言いませんでした? 他の車、ビクビクしますね。
◯ アクセルいっぱい踏んで車線変更を繰り返すことにしてるわ。漫然と走っていて居眠り事故おこすより100倍安全だよ。
ー まわりのドライバーも目を覚ましますね。
睡眠欲求は人間の三大欲求の食欲に次ぐ2番めに数えられる程強力な欲で、なんとか克服するか折り合いをつけて、安全運転をしていきたいものです。
オレは運転中3番めの欲求がムラムラと... 知るかい。