ペットのワンちゃんをつれて散歩している人多いですね。
2022年の調べでは、犬705万3千頭、ネコ883万7千頭が飼われているそうです。
ところで、つれているワンちゃんを見ると、なんとなく飼い主に似てるのが多いと思いません?
血を分けた親子なら似て当然ですが、なんで似るのでしょうか。
似た者夫婦とよくいわれますよね。
これは、一緒に生活をともにしていると、考え方、行動が似てくるということなんでしょうね。
もしかしたら、性格が顔に出るので、顔まで似てくるのかもしれません。
お互い、配偶者を選ぶ時、知らず知らず、自分の親ににた人を選んでしまうのかもしれません。
そうか、ペットを買う時も、無意識のうちに自分の旦那や奥さんに似せてブルドックなんかを選んでいるというわけですね。
話は少し飛びますが、アメリカは近代国家のようでありながら、キリスト教福音派などきわめて保守的な考え方が残っていて、一部の州では、神の教えに反するダーウィン進化論を教えることが禁止されています。有名な話なのでご存知の方も多いでしょう。
一方、これは、過去の話になりましたが、かってソ連(今のロシア)でもメンデル遺伝学や自然選択説は否定されていました。
かわりに、ルイセンコの学説が支持されており、これによると、ヒトの形質は環境によって変わってきて、これが遺伝するというものです。共産主義、マスクス主義のイデオロギーに沿った学説だということでスターリンなど当時の政権がこれに乗り、メンデル遺伝学を排斥、農業などに応用され、思うように品種改良がおこらず生産があがらないということで、大勢の農民が餓死したり収容所送りになったのだそうです。
もちろん、政治イデオロギーが科学に優先された悪例の最たるもので、今ではこの説は荒唐無稽のものだと万人が認めています。(天地創造を信じておられる熱心なクリスチャンの方はおられるかもしれませんが。)
ただ、科学の進歩にともない、このルイセンコのインチキ学説もほんの一部ですが、当てはまる可能性がでてきました。
遺伝について、かっては、細胞核の中にあるDNAがすべて担っていると考えられていましたが、最近では、生物の形質は細胞核の中に備わるDNAだけでなく、細胞小器官にあるミトコンドリアのDNAも遺伝に関係することが分かっています。
更に、エピジェネティクスや微生物などの要因があるといわれれいます。
エピジェネティクスって、難しい言葉でよくわかりませんが、和訳すると超遺伝学。
DNAは同じでも、栄養など外的な要因により、もともと遺伝子の持っている一部の形質が発現したりしなかったりする、そういうDNAの使われ方の違いがなぜかを調べる学問なんだそうです。
更に、これは異論もあるようですがDNAに化学的な変化が起こり子孫細胞にも引き継がれることがあるという説があるようです。
そう、もうお気づきかと思いますが、似た者夫婦とか飼い犬が飼い主に似る現象もこのエピジェネティクスで説明できるのではという考えにたち、研究がすすめられています。
ペットに顔をなめられるたびに、愛犬たち愛猫家たちのタンパク質の形状が変化し、お互いにだんだん似てくるというわけです。
相手がペットなら笑い事ですみますが、浮気がすぎると、バレますよ。ご用心。