はじめて年寄りになられた方、入学おめでとうございます。
突然ですが、私、2年前まで太極拳習っていました。と言っても正式な教室ではなく、ベテランの方がボランティアで10人ほどの生徒に指導してくれていたものです。
友人に誘われて参加、お察しのとおり生徒は年寄ばかり、上は80代なかば、最年少の女性が65歳くらい、それが「若いね」と言われる世界です。
いくつかの型を順番にとっていき、先輩方は流れるようにこなしていくのですが、これがなかなか覚えられない。
その点、女性方はお年を召していても覚えが速いというか、運動神経が良い。女性は若ころダンスとか習うからなのかな、それとも、男性と違って右脳が発達している?
ともかく毎週いっていると、いくら感の悪いジイさんでも覚えます。怠惰な生活に慣れきっていると毎週行くのは億劫になるのですが、やはり暇人にとっては、やることができるというのは良いこと、一週間にリズムができ、それなりに楽しんでいました。
やめた理由。休耕が何回かつづき、打ち切りになってしまったからです。いつかはそうなると思っていたのですが、インストラクターを務めておられた方が、もう体が動かなくなったというのが理由。お元気そうでし方、お年は多分80代半ばか後半。しかたないですよね。
そんなことで、やめてしまったのですが、ここで得たこと。まず、ゆっくりした動きは意外とインナーマッスルを鍛えます。
まあ、これは教室がなくなったあとの心がけ次第では元の木阿弥です。渡しの場合、スクワットなどをすることにして、今も曲りなりに続いています。
そして、良かったこと、その2。 重心移動をこころがけて、一歩一歩ゆっくりと足を動かす動作。勢いをつけて足をすすめたり、一気に重心を移動させたりしません。足を踏み出した先に、たしかに地面があるか確認しながら、徐々に踏み出していきます。まあ、大げさに言えばの話ですが。
そういう動き、心構えを無意識に心がけるようになったおかげで、転ばなくなりました。また、転びそうになっても、重心が元の位置に残っていますから大事にいたりませんし、インナーマッスルが踏ん張ってくれます。年取って鈍くなり、机の角に足をぶつけたり、人にぶつかったりしますが、大きなダメージを受けずに済んでいます。
これから先、どうなるかわかりませんが、今のところ、太極拳学んだおかげではないかと思っています。
最近思うのですが、頭の動きもゆっくりになってきました。
ゆっくりゆっくり考えて、はじめに考えたことは忘れてしまって結論に至りません。どうせろくなこと考えてはいないのですが、ゆっくりゆっくり。気づいたらヨダレ流してうたた寝モード。これも太極拳のおかげ? それは冤罪というもの、人のせいにしないでください。
ゆっくりゆっくり寝たきりになって、ゆっくり消え去っていくのかな。
追伸: 冗談やボヤキはともかく、本当におすすめです。若い方でもお勧めですが現役リタイヤしたら是非。