今日は大晦日、一年間お疲れ様でした。
かっては、年越しソバを食べNHKの「紅白歌合戦」、ついで「行く年くる年」を見ていると、やがて、除夜の鐘が鳴り出す、さあ年が開けた、新年おめでとうと言い合う、そういうのが年末風景でした。
ちなみに、個人的には久しく紅白はみておらず、今どき紅白なんか見る人いないだろうと思っていましたが、2022年末の世帯視聴率は第1部(19:30~20:55)は31.2%、第2部(21:00~23:45)は35.3%と意外と健闘。
しかも視聴率はテレビをつけていない世帯も母数にカウントされるので、テレビを見ている人を母数とする「占拠率」でみると、50%をこえるそうで、やっぱりまだまだ年末の国民的行事のようです。
ところで、除夜の鐘。
私、いろいろ誤解していました。
誤解その1. 除夜の鐘は24時に撞き始めるものだと思っていました。
正解は、さまざま。
零時スタートのところもりますが、23時から撞きはじめて、年内に107つ、最後の一つを年が明けて撞くという手の込んだ方法をとるところが多いとか。ほかにも、23時からはじめて年を跨いで撞くところ、23時30分からのところもあるようです。
誤解その2. おしなべてお寺は除夜の鐘を撞く。
大間違いでした。もともとは、禅宗の行事だったそうで、東本願寺など浄土真宗など、もともと撞かなかったのだそうです。
でも、最近はほとんど、撞いていますよね。多分、やらないと人気が集まらない。商売のためだからしかたない。
誤解その3. 除夜の鐘の習慣は中国由来だから、中国でも盛ん
どうも、日本特有の習慣のようで、中国では寒山寺の「新年撞鐘」など一部で行っているのみのようです。そもそも、新年を祝うのは旧正月ですね。
誤解その4. 108の意味は、煩悩の数、お金がほしいな、美味いもの食いたい、助成に持てたいな、などなど108数えるのかと思っていました。
どうもその由来はまちまち。でも、おおかたは煩悩の数からくるというものですが、単純に数えるのではなく、立体構造のようで、6(眼・耳・鼻・舌・身・意の六根)×3(良・悪・平)×2(染・浄)×3(過去、現在、未来の三世)=108の煩悩があり、一つ撞く度に一つ煩悩が消え、年が明けてきれいな状態にもどるという仕組みなんだそうです。
誤解その5. 除夜の鐘はお坊さんが、時間ぴったりになるように、ベテランのお坊さんがつく。
こういう表示があるそうです。「当院では、除夜の鐘108回全てを人の手による鐘突きを採用しており、鐘の音には録音や機械式による物は一切含まれておりません。」
ということは、普段の時報だけでなく、除夜の鐘も全自動を採用しているところが多い?
さて、除夜の鐘を聞きながら夫婦の会話。
― おとうさん、今年もご苦労さま。でも、年末ジャンボ宝くじ、今年も駄目だったね。
ー 初夢宝くじにかけるしかないか。
ー「ロト6」が良いっていうわ。予想ソフトがあるらしいの。買ってみますか?
ー それってメーカーが儲けるだけだろ。それより来年はNISA使って株で儲けるか。
煩悩、全然なくなっていません。
でも、人間、煩悩やら欲やらがないと、生きている意味ありませんよね。
除夜の鐘で一旦リセット、年が明けたら、色々、欲出して前にすすみましょう。
じゃ、良いお年を。