面白い話を7月23日の報道(TBS)が写真入りで伝えていました。
山形県小国町では黒い牛の体をシマ模様にペイント、シマウマならぬシマウシにしているという。
山形県置賜総合支庁農業振興課 菅井技師 の説明によると、「牛の虫よけ対策の検証です。現在、繁殖雌牛の簡易放牧の拡大を推進したいと考えているのですが、吸血昆虫による牛のストレスが課題となっています。これをクリアするため、ある研究機関の実施例を基に3年前から検証を行っています」
これに先立って、こういう話がありました。
愛知県農業総合試験場で、黒毛和種をアブやサシバエなどの吸血昆虫から守る対策として、ウシにシマウマ様の縞模様を塗装するという新たな吸血昆虫対策技術の検証を行なった。シマウマの縞模様の機能として、吸血昆虫を忌避するという説が有力であると海外で報告されています。そこで、ウシにシマウマ様の縞模様を塗装し、その効果を検証しました。(途中省略)
その結果、白シマ牛の付着昆虫数は黒シマ牛とシマ無し牛に比べて半減し、忌避行動数も25%減少しました。以上から、黒毛和種にシマウマ様の縞模様を塗装することによって、吸血昆虫の牛体への付着を阻害することが明らかとなりました。
(出典:愛知県 「黒毛和種をシマウマ模様に塗った「シマウシ」は吸血昆虫の飛来が減少します~新たな吸血昆虫対策技術の開発~」(2019年10月10日)
紹介されている牛の写真、なかなかカッコ良い。やっぱりガタイが良いからさまになります。
夏になると、おなじみの蚊だけでなく、山に行くとアブやブヨ(ブユ、ブト)に悩まされます。そのため、アウトドア用品の店では夏になると吸湿速乾、UVカットとともに、昆虫忌避の効果をうたった衣類が並んでいます。
ただ、問題があります。各メーカーが工夫を凝らして、洗濯しても落ちない、防虫加工をほどこしているのですが、そうは言っても何回も洗濯を繰り返すと、効果は落ちるでしょう。
そういうわけで、そう、お察しのとおり。
今年の夏のトレンドはシマウマ模様のようです。
いえ、それだけではありません。
近所のトリマーでは、ワンちゃんに縞模様に染めるサービスを始めました。蚊にきくのかどうかわかりませんが、蚊にさされて恐いフィラリアにかかっては大変と思いやる飼い主さんたちの間親心でしょう、キャンセル待ちがでる人気のようです。
人間にも応用されだしました。
山と溪谷や、BEPALなどのアウトドア雑誌が相次いで、シマウマ化粧のしかたを特集しています。アウトドアにでる前に、顔や足に縞模様を施すテクです。夏の野山はシマシマ山ガールで賑わうことでしょう。