僕らはみんな 生きている
生きているから歌うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから かないんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
ミミズだって オケラだって アメンボだって
みんな みんな生きているんだ ともだちなんだ
みんなが口ずさんだことのある国民的な唄、作詞はやなせたかしさんです。
でも、大きな間違いに気づきました。
弱肉強食だとか生物連鎖ヒエラルキーとか、そういうことじゃないです。
ぼくの血潮は赤いけど、ミミズやオケラやアメンボの血って赤くないのでは。
ミミズは赤いです。ヒルとちがって他人の血を吸ったりしない善良なやつですから自分の血の色です。でも、アメンボやオケラは赤くない。
調べたら、大半の哺乳類、魚類、爬虫類、両生類、鳥類など脊椎動物は赤いけど、軟体動物や節足動物は青い、そして昆虫は食べ物によって青かったり黄色かったりするようです。
同じ魚屋さんで売られている魚は脊椎動物なので赤い血だけれど、イカやタコ(軟体動物)、エビやカニ(節足動物)は、青い血というわけです。
その原因は、脊椎動物の血液の中で酸素をはこぶヘモグロビンは鉄分を含み酸素と結合すると赤くなるのに対して、イカやタコなどの軟体動物はヘモシアニンという物質で、これに含まれている銅と酸素がむすびつくと青くなるからなのだとか。ややこしいから統一したら良いのに神様の意地悪。
一方昆虫は、血管に酸素をはこばせず、気管が直接体内に酸素を運ぶしくみになっており、血液に相当するものは、血液とリンパ液、組織液とが一体になった「血リンパ」として、栄養をはこぶだけの役割をになっているのだそうです。だから、青虫の「血」は青かったりと、食べ物の色になったりするのだそうです。
ついでながら、卵の黄身は黄色いというのが通り相場ですが、白っぽいのもありますよね。卵黄の黄色はカロチノイド色素によるのですが、カロチノイドは体内でつくれないため、エサのトウモロコシ等で色が変化するのだそうです。たまご生産者は濃い黄色にするため、マリーゴルドやパプリカ等をえさに混ぜたししているそうですよ。
我々にとって血の色は、警戒色。だから赤信号になれば車は止まります。
タコを捕まえるときは、青で立ち止まる習性を利用して青いランプを灯すのだそうです。
シュノーケリングをされるときはお試しください。シュノーケリングをする機会のない方はエビガニ捕まえるときにでもお試しください。